『Story of Carocheila 2nd "カミキリ"』

カミキリ
©:スイ  2005

カロチーラのお話の第2作目です。

理髪師のルーは、カロチーラへ向かう列車の中で、憔悴した顔の少女・ミルラと出会います。お金も持たず、身寄りもいないと言う彼女を、ルーは自身の理髪店の従業員として雇います。それから、しばらくは平穏な日々が続きますが、ある出来事をきっかけに、ミルラはルーの元を突然に去ろうとします。訝しむルーにミルラは、自らの心を苛む苦しい過去を告白するのでした……。

前作『solitude』と同じく、深い心理的苦悩を抱えた女性キャラクターを中心に据え、過去の呪縛を振り切って”再生”するまでを描いた作品です。今作では、存在感のあるルーという人物が登場していることで、前作よりも物語のバランスが好くなった感があります。その所為か、88ページを、さほど長く感じることなく読み通すことができます。

シンボリックなミルラの長い髪と、ルーの理髪師という職業。それらは、印象的なラストシーンへと繋がる大切な伏線になっています。最後はスッキリ、サッパリという感じで終わり、清々しさすら感じさせる好い収め方の作品です。

ちなみに、ミルラとルーは第四作『scissor』で再登場しますが、その話はまた後日。

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